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市内企業紹介

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なにわの名工(大阪府優秀技能者表彰)

株式会社中田製作所

株式会社中田製作所

1、なにわの名工に選定されたテーマと技術者について

都田 憲史 氏    平成17年度 フライス盤工
新田 哲郎 氏(退職)平成18年度 フライス盤工
田中 孝之 氏    平成20年度 数値制御金属工作機械工
山本 拓  氏    平成22年度 数値制御金属工作機械工

17年度 大阪府「なにわの名工」受賞

都田 憲史 氏
フライス盤工
1級機械加工技能士
職業訓練推進員
精密機械器具製造関係分野
28年間アルミ精密部品の製造に従事し、技能習得・研鑽に努めた。アルミは、熱膨張係数が高いことから寸法精度を出しにくいが、氏は、切削加工用の冶具や補助工具を開発製造し、素材特性を総合的に判断して、切削加工工程の段階で寸法精度や歪を公差(0.01mm)内まで精度を上げて加工することに成功した。後進育成では、社内のレベルアップ研修会を開催し、自ら議長となり指導するなど、社内技能者の技能向上に人力している。(大阪府)


どのような取組をされてきたのか、また今後の自身の展開を教えて下さい。

入社以来22年にわたり、フライス盤を使ったアルミ切削加工に従事してきました。その間、加工改善に日々取り組み、手仕上げによる面粗度加工を機械加工に改善する事や、生産性の向上を図るべく作業の標準化を進める事を積極的に行ってきました。その結果、経験年数の浅い従業員であっても品質を安定させる事が出来たり、全体の加工のスピードUPに繋がったりと言った部分で貢献できたと思っています。
自身の加工については、アルミ材に於ける歪みと常に向き合い作業する日々でした。切削加工による歪は精度を出す上でとても難しく、歪みを予測して加工したり、発生させない加工方法を考えたりと試行錯誤を繰り返して、ついに歪み抑制加工技術を確立させる事が出来ました。これは、加工の内容にもよりますがマシニングセンターを使わず公差0.01以下に抑えることができる技術です。
今後の展開としては、更なる多品種小ロットの確立を目指して顧客のニーズにいち早く応える事と人の育成に注力して行いたいです。特に若年者の技術者には、チャレンジ精神を持ち続ける事とやり遂げる事を信条として指導しています。当社経営理念にもある「ものづくり社会に貢献できる」人であれる様に日々努力していきたい。(平成22年現在 製造管理課課長)


18年度 大阪府「なにわの名工」受賞

新田 哲郎 氏(退職)
フライス盤工
1級金属プレス加工技能士
入社以来、フライス加工工として、終始アルミ精密部品の製造に従事している。寸法精度1/1000ミリメートルレベルの厳しい製品を自ら設計製作した治具を使って製作する技能は、顧客のあらゆるニーズに応え、信用獲得に大きく寄与した。また、自ら考案した加工方法や加工条件のポイントをデータベース化し、後進技能者の指導育成にも取り組んでいる
(大阪府)


退 職


20年度 大阪府「なにわの名工」受賞

田中 孝行 氏
第2回ものづくり日本大賞ものづくり名人
数値制御金属工作機械工
フライス盤・マシニングセンタ加工工として、アルミ精密部品の製造に従事している。マシニングセンタによるドリル加工で、不可能とされていた直系5マイクロメートルの穴を途中でドリルを交換することなく連続して30ヶ所を開けることを実現した。これにより、半導体業界、液晶業界、医療業界、家電業界などの研究開発部門とのタイアップ研究が増加し、各業界の研究開発の活発化に多大な影響を与えた。(大阪府)


5マイクロメートルの穴加工が実現出来た事について聞かせて下さい。

5マイクロメートルの穴加工が、達成できた事として二つの要因があります。
一つは、共に作業する仲間がいて深夜遅くまでかかっても協力しながら出来た事ともう一つは、自分自身が「完遂」という言葉を常に持ち続けてあきらめずに出来た事です。
加工の内容に関しては深くはお話する事はできませんが、トライ&エラーを繰り返し少ずつ条件を探りながらまた、時には奇抜な発想を持って加工に臨みました。その結果が加工成功に繋がり、ものづくり名人やなにわの名工に選んで頂いたと思っています。正直実現できた時は、達成感と感動で涙がでました。  と同時にチャレンジさせて頂いた会社に本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。
今後も当社の経営理念でもある「ものづくりで社会に貢献できる」様に日々、技術の向上を目指して取り組んでいきたいと考えています。


22年度 大阪府「なにわの名工」受賞

山本 拓 氏
第2回「ものづくり日本大賞」ものづくり名人
数値制御金属工作機械工
1級機械加工技能士
職業訓練指導員
アルミ精密部品の製造に従事し、マシニングセンタ(フライス盤)による超微細穴あけ加工技術に優れ、レーザー加工で最小径20㎛までしか出来なかったものを、汎用工作機械のマシニングセンタを使用し、5㎛の穴あけを世界初の技術で成功した。1級技能検定及び職業訓練指導員免許を取得し、微細加工技術開発チームリーダーとして、また、レベルアップ研修会の指導者として、後進技能者の指導・育成に尽力している。(大阪府)


大阪工業大学の国の委託事業「高度ものづくり人材確保事業」で、非常勤講師を務め、学生に製図・加工方法に付いて、実施指導を行い、又、ものづくりの指導を通じて、協力体制や仲間の大切さも合わせて指導を行っています。
「技術」の「技」とは、手を支えると書きますが、意味合いとして"手"は自身を意味し、私を支えて頂ける多くの"仲間"がいる事で自身の技術が認められたと感じ、今回の「平成22年度なにわの名工受賞」においても全社員の支えにより、受賞させて頂いたと感じています。(平成22年現在 営業技術係長)

2、ものづくり人材育成の必要性(当社のものづくり人材育成にかける思い)

当社はこれまでにIT経営百選最優秀企業、躍進するKANSAIものづくり元気企業のほか多くの受賞がある。もともと当社はアルミの微細加工を得意としていたが、多くの中小企業がそうであるよう、自社の技術力や経営管理のレベルが、どの程度か客観的に知ることが難しいという悩みがあった。世の中における自社のレベルを知る意味もあり、当社はこれまで中小企業向けの賞を中心に応募を行い、各種の賞を得ることができたが、これは自社の製品・技術が認められたという点で大いに意義があったと考えている。
しかしこれらは会社として受賞したものであり、会社の技術や技能を直接的に支えている従業員自身を顕彰するものではなかった。また従業員各人にとっても、会社の受賞との個人的感覚の間に少しばかり距離があるのも事実であった。このため従業員自身が技術や技能が認められることで自信や誇りを持つことができ、さらには企業としても優れた製品を提供できるようになると考え、優秀な技能をもつ従業員を"なにわの名工"として応募するようになった。
当社では平成17年以降これまでに、前記の3名とすでに退職した1名の計4名がなにわの名工に選ばれている。さらに平成19年には当社の社長はじめ数名が「第2回ものづくり日本大賞」の優秀賞も受賞している。

3、生産技術の効率化や製品開発における課題克服など

当社は金属やセラミックの加工を行っているが、中でもアルミの微細加工を得意としている。大量生産ではなく小ロット生産を行っているが、加工精度は他の追随を許さない。生産設備用の部品や加工用ジグの製造が多いが、これらは顧客の図面で指定された以上の精度を実現し、手直しや調整なしに一発で相手設備にぴたっと取り付くため、顧客からの評判は高い。これがリピートオーダーにつながっている。
高精度の精密加工が当社の強みであり、この強みを一層伸ばすべく常に高度な加工技術の開発を進めてきた。そのひとつが当社の微細穴加工技術である。
極細のドリルを使って穴を開けるには、設備や工具以上に、作業者の技能がものをいう。当社では目標を定め、担当者を決めて開発を進めることで2004年には直径10マイクロメートルの微細穴加工ができるようになった。さらに翌年には直径5マイクロメートルの微細穴を実現した。10マイクロメートルから5マイクロメートルへの到達は、単に寸法を2分の1にするというような簡単なものでなく、超えるべき壁は大きかった。毎日、受注対応の仕事が終わって機械が空いてから加工実験を行うため、作業が連日遅い時間まで続くなど、関係者の熱意と苦心によってこの成果を実現することができた。

4、今後の人材育成について

はじめて「なにわの名工」に応募したいと社長が従業員に声をかけたときは、必ずしも前向きの反応はなかった。自分たちはそういう"大それた"ものではないという、自信のなさもあった。しかし社長の積極的な勧めで募集に応じ、受賞実績が出るにつれ、社内にも積極的に世の中の評価を受けてみようという雰囲気が定着してきている。大手工作機械メーカーの主催する加工技術コンテストにおいても連続受賞しており、平成22年には金賞を得ている。
一方、受賞者各人は、自分ひとりで受賞できたわけでなく会社や仲間の支援があってこそ受賞することができたと謙虚な姿勢を持ち合わせている。企業あるいは個人として、外部の賞を得ることは社外に対する信用を高めるだけでなく、企業や従業員自身が誇りをもって仕事に取り組めるという効果も大きい。これまで獲得した微細加工技術がそのまま製品になることは、まだ少ないが、その技術力を評価して当社に発注してくれる顧客も多い。当社は今後も、ものづくり人材育成に積極的に取り組んでいきたいと考えている。

5、人材育成と当社の強み

「ものづくりで社会に貢献し、全社員の幸福を目指す」という理念のもと、モットーとして「For the family」という言葉を掲げている。ファミリーとは当社と関係する多くの人々みんなのことである。当社は、「なにわの名工」はじめ、自薦他薦を含め各種の賞に応募して受賞実績を得ているが、これも当社の理念にそった活動である。これによって企業としての自覚を高めることができ、社会に対する貢献と社員の仕事に対する誇りにつながっている。当社の社長は銀行勤務を経た後、父である前社長から今の会社の経営を引き継いだ。このとき感じたのが、中小企業は大手企業と異なり世の中の情報が得にくい、自社の実力がどの程度か自己評価が難しい、また従業員も自身の仕事に誇りをもつ機会が少ないということである。各種の賞への応募もこれを打開するのが大きな狙いであった。

6、その他

当社は、大阪経済法科大学の講座講師や大阪工業大学の国委託「平成22年度ものづくり分野の人材育成・確保事業」で、非常勤講師を派遣するなど、幅広い貢献を行っている。地域企業によるスポーツ大会にも積極的に参加している。
このように当社は中小企業であっても存在感があり、プライドを持てる企業になりたいと、社外との交流も積極的に行っており、社内の活性化を実現するとともに顧客から高い評価を得ている。

最終更新 (2011年1月21日)

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